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ランチェスター戦略とは何か?新規開拓「4回訪問の原則」を大解剖

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ランチェスター戦略とは何か?新規開拓「4回訪問の原則」を大解剖

更新日:

ランチェスター戦略とは何か?新規開拓「4回訪問の原則」を大解剖

 

 

業が利益を生むために欠かせない、新規開拓。

新規開拓とはまだ見ぬ見込み顧客を開拓し、自社の顧客へと導き、市場を開拓していくことです。

しかし、多くの営業にとってこの新規開拓は、非常に効率が悪く、手間も負担もかかります。

それもそのはず。やみくもに営業をかけても、顧客化させることは容易ではないのです。

新規開拓を成功に導くためには、戦略が必要です。

今回は、営業がうまくいかないビジネスマン必見、新規開拓に欠かせない「ランチェスター戦略」の考え方、そして、その応用方法について解説していきます。

 

この記事はこんな人におすすめです
  • ランチェスター戦略の基礎知識を習得したい方
  • 具体的な事例を通して戦略の応用方法を知りたい営業マネージャー
  • 営業活動に役立つフレームワークやツールを知りたい営業担当者
  • 限られた資源で競合に勝ちたい方
  • 自社の強みを活かした市場開拓をしたい方

 

もくじ

 

 

 

 

ランチェスター戦略とは?

ランチェスター戦略は、戦争における勝利を予測するために使用される数学モデルに基づいた法則の一つで、第一次世界大戦前にイギリスの物理学者フレデリック・ウィリアム・ランチェスターによって提唱されました。

 

はじめに、戦争における敵対勢力の規模と戦闘力を数値化して、それらを比較することで戦闘の結果を予測します。敵対勢力の規模が戦力の大小に比例し、戦闘力は戦力の二乗根に比例すると仮定します。そして、敵対勢力の戦力を相対的に評価し、戦闘の結果を予測します。

 

このモデルにより、戦争における兵力配分や戦略の最適化などの戦術的な問題を解決することができます。この戦争理論をマーケティングやビジネスに置き換えたもの、それがランチェスター戦略です。

 

 

 

ランチェスター戦略の基本的な考え方

マーケティングやビジネスに置き換えた場合、ランチェスター戦略とは具体的にはどのようなことなのでしょうか?

端的にまとめると、ランチェスター戦略とはビジネスにおいて「弱者視点」と「強者視点」で分析することです。

ビジネス社会における「強者」は大企業、「弱者」は中小企業となり、ランチェスター戦略は中小企業が大企業に勝つための戦略策定のための応用理論であると言えます。

ランチェスター戦略には第一の理論と第二の理論があります。

 

 

 

第一法則:弱者が強者に勝つために必要なものとは

ランチェスター戦略の第一法則は、敵対勢力間の戦闘力の比率と勝利の関係を示したものです。かつては近距離戦での軍事戦略に利用されていました。

 

戦闘力=武器効率×兵力数

 

弱者が強者に勝つためには、一騎討ち(1対1)、狭い範囲での局地戦、至近距離での接近戦により、戦局を有利に導くことができると考えられています。

この法則は、敵対勢力間の戦闘力の相対的なバランスが勝利に影響を与えることを示しています。より戦闘力の高い勢力が優位な立場にあり、勝利の可能性が高まるとされています。

ここでの武器効率は、戦略などの『質』のことであり、兵力数は営業の人数などの『量』として考えられます。

つまり戦闘力とは、量×質を掛け合わせたものであると言えます。

 

 

戦闘力=営業戦略などの『質』×営業人数などの『量』 

 

具体的には、同じ武器を持った兵士が10人いる側と6人いる側では、10人いる側が4人生き残って勝つということです。

あるいは、Aグループ=兵力数4人、武器効率2とBグループ=兵力数3人、武器効率3であれば、人数の少ないBグループが人数の多いAグループに勝てるということです。

 

  • Aグループ=兵力数4人、武器効率2 → 兵力数4人×武器効率2=8
  • Bグループ=兵力数3人、武器効率3 → 兵力数3人×武器効率3=9

 

このように、戦い方の工夫(=質)をあげれば、社員数や資本の多い企業に対して、それらが少ない企業が勝利することも可能となるのです。

 

戦時に置き換えてみると、兵力数が少ない方が勝つためには、山の険しい所や森が深い所など、大軍が行動しにくい所を戦場として、まずは選ぶ必要があります。

 

つまり、大きな資本や社員を持たない中小企業は、戦略的にニッチな範囲での局地戦に絞り込み、狭い範囲の接近戦を一騎討ちで戦うことをベースとしつつ、そこでの戦い方の『質』(=競合の少ないニッチな顧客に刺さる商品やブランドを確立し、集中的にリソースを投下)に差をつけることで勝利できることを証明しています。

 

 

 

 

第二法則:強者が勝ち続けるための戦略

ランチェスター戦略の第二法則は、「時間の要素」を考慮に入れた戦闘の結果を予測するものです。第一法則では戦闘力比率のみを考慮していましたが、第二法則では時間の経過や持続的な戦闘に焦点を当てます。

 

第二法則では、時間によって戦闘力が変化すると仮定されます。兵力や資源の消耗、戦闘力の低下などが時間の経過とともに発生するため、戦闘の結果も変化するとされています。

 

 

戦闘力=武器効率×兵力数の二乗

 

先ほどの事例で見てみると、

  • Aグループ=兵力数4人、武器効率2 → 兵力数4人の2乗×武器効率2=32
  • Bグループ=兵力数3人、武器効率3 → 兵力数3人の2乗×武器効率3=27

 

となり、この法則ではAグループの戦闘力の方が上回っていると考えられます。

 

強者が勝ち続けるためには、集団対集団による集団戦、そしてより広範囲で、遠距離攻撃による遠隔選を行うことが大切と考えられています。ビジネスに置き換えてみると、武器効率を磨くこともさることながら、強力な資本や兵力となる労働力や、圧倒的な市場シェアといった『量』に優る大企業に適した戦略であると言えます。

 

このように、第二法則では大手企業の強みを生かし、圧倒的な資本・人材数によって競合他社を打ちのめす手法が勝利を導くことを証明しています。

 

 

 

 

 

ランチェスター戦略の欠点

このように、非常に分かりやすいランチェスター戦略ですが、ひとつだけ欠点があります。

 

それは、これら2つの法則のどちらに該当するのかを見誤ってはいけないということです。自社の分析を間違えて戦略を採用しても、想定していた効果を得ることはできません。自社がどちらに分類されるのかを見極めた上で、適切な戦略を実践することが大切です。

 

 

 

 

新規開拓におけるランチェスター戦略

それでは、新規開拓でのランチェスター戦略の応用の仕方についてみていきましょう。

ビジネスでは、競争環境や市場における競合他社との関係を数学的なモデルとして捉え、ビジネス戦略の立案や競争力の予測に応用することができます。

 

 

◆市場シェアの重要性

ランチェスター戦略では、競争相手との市場シェアの比率が勝利の予測に関連しています。ビジネスにおいても、市場シェアは重要な要素であり、競合他社との相対的な競争力を示す指標となります。市場シェアを拡大することで、競争優位性を確立し、成長や利益を追求することができます。

 

 

 

◆戦力の評価

ランチェスター戦略では、戦闘力を数値化して評価します。同様に、ビジネスでは企業のリソース、能力、ブランド価値などを戦闘力として捉えることができます。競争相手との比較を通じて、自社の戦闘力を評価し、強みや弱みを把握することが重要です。

 

 

 

◆戦略の最適化

ランチェスター戦略では、戦力配分や戦略の最適化が注目されます。ビジネスにおいても、リソースの効果的な配分や戦略の最適化は競争優位性の獲得につながります。自社の強みを活かし、競争相手の弱点を攻撃する戦略や、新たな市場や顧客層への進出を含む戦略的な選択が重要です。

 

これら3つの考え方を念頭に、競合他社に打ち勝つためのビジネス戦略を立案していく必要があるのです。

 

 

 

 

確度が低いとすぐに見切らない「4回訪問の原則」

ランチェスター戦略の考え方の中に、弱者の戦略による「要点細分化法」があります。

要点細分化法は、情報を複数の意味的に関連するグループに分け、それぞれのグループを個別に扱うことで、情報の処理を効率化します。この方法は、人間の認知プロセスに基づいており、短期記憶の容量や処理能力を最大限に活用することができます。

これを応用し、複数回訪問を前提とし、訪問の中で見込み顧客の確度を見極めていく手法です。

 

 

4回訪問の原則」における営業プロセス

新規開拓において、複数回訪問は基本中のキホンです。

なかなかアポが取れず、門前払いになってしまったり、1度目のアポで提案まで行い、見込み度合いを決めてしまうのは大変もったいないことです。

まずは見込み顧客の課題をヒアリングし、その場で出した案ではない、課題解決に向けた提案を実施し、テストクロージングで確度を判断することが大切です。

 

     アプローチ → ②ヒアリング → ③提案 → ④テストクロージング

 

この4回訪問を基本として、1社ずつ進めていきます。

 

 

テストクロージングを経て、見込み度を決める

4回訪問の原則を経てテストクロージングを行うと、何ができるようになるのでしょうか。テストクロージングは、商談の途中で相手に契約(購入)の意思確認を行うことです。アポの初日に行うのではなく、しっかりと段階を踏み、相手との距離を詰めていった上で、公平にジャッジを行ってもらうことが大切です。

 

このテストクロージングを経て、見込み顧客は下記の4種類に分類することができます。 

 

     ホットリード:高い購買意欲や関心を持つ「今すぐ客」

     ウォームリード:関心や関与があると示唆される「お悩み客」

     コールドリード:まだ関心や関与を示していない「そのうち客」

     NGリード:見込のない「まだまだ客」

 

見込み顧客の優先順位付けは、営業やマーケティング活動の成功に不可欠な要素です。効果的な優先順位付けを行うことで、成約率の向上、顧客満足度の向上、効率的なリソース配分、コスト削減などのメリットを享受することができます。

 

 

優先順位付けされた顧客に向け、戦略的なアプローチを実施する

優先順位の高い見込み顧客は、一般に購買意欲や関心が高く、商品やサービスに対してより積極的です。彼らに重点を置くことで、成約率を向上させることができます。時間やリソースを質の高い見込み顧客に集中させることで、効果的なセールスサイクルを構築することができます。

 

また、優先順位の高い見込み顧客に対して個別化されたアプローチを行うことで、彼らのニーズや要求により適切に対応できます。それにより、顧客満足度を高め、良好な顧客関係を築くことができます。優先順位の高い見込み顧客に適切な情報やサポートを提供することは、顧客のロイヤルティを高めることにもつながります。

 

 

 

限られた時間や予算を最大限に活用するためにも、見込み顧客を優先順位付けすることは重要です。優先順位の高い見込み顧客に重点を置くことで、効果的な営業やマーケティング活動を展開し、成果を最大化することができます。

 

 

 

 

弱者が勝つためのランチェスター戦略3つのポイント

ここからは、ランチェスター戦略の実践に欠かせないポイントを解説していきます。

今回はランチェスター戦略上の弱者である中小企業が、強者である大企業に勝つための方法をご紹介します。

 

 

【1】競合・強者が支配していないニッチな地域を狙う

武器となる資本が少ない中小企業が強者に挑む場合には、局地戦による一騎打ちが有効であると考えられています。そのため、ビジネス領域や地域・市場を限定し、資本を一点に集中させ、競合の多い市場をターゲットとするのではなく、競合が少数しかいないニッチな市場を狙うことがポイントとなります。

 

 

 

【2】ニッチな顧客に刺さる差別化された商品・サービスを開発

大衆を顧客とした商品・サービスは、ほとんどの場合、すでに大手企業が市場を独占しています。新規参入で強者に挑むよりも、競合の少ないニッチな顧客に刺さる商品やブランドを確立し、集中的にリソースを投下させることが大切です。

 

 

 

【3】至近距離で接近戦を戦う

また、接近戦も弱者が強者に勝つための有効な施策です。ビジネスにおいては、丁寧なヒアリングや提案など接触頻度を上げることで見込み顧客との距離を縮め、リアルな接客による対面時間を増やすことで、相手の信頼を獲得することができます。

 

このように、限定したエリアで、自社の強みを生かし、一箇所ずつ突破していくことが、弱者が強者に勝つための最短の近道であると言えるでしょう。

 

 

SEO対策とランチェスター戦略の相性

SEO対策とランチェスター戦略は、一見関係が無いように思えますが、実は相性が良い戦略です。ランチェスター戦略とは、軍事理論の中で提唱された戦略で、敵よりも多くの力を集中することで、戦力の優越を保ち続けるというものです。マーケティングの世界に置き換えると、自社の強みを際立たせ、競合他社よりも圧倒的な存在感を放つことが重要になります。

このランチェスター戦略を実現するために、SEO対策は大きな役割を果たします。なぜなら、検索エンジンで上位表示されることは、ユーザーの目に留まる機会が圧倒的に多くなり、ブランド認知やサイトへの集客力が高まるからです。

検索上位に表示されるサイトは、検索ユーザーからの信頼も厚く、認知度も高くなります。つまり、SEO対策を適切に行うことで、その分野での圧倒的な存在感とブランド力を獲得できるのです。

さらに、SEO対策の核となるコンテンツマーケティングを活用することで、自社の強みや特徴を分かりやすく発信し続けることができます。優れた情報発信力は、ブランドイメージの向上やユーザーの支持獲得に直結します。

 

このように、SEO対策とランチェスター戦略はうまく組み合わせることで、相乗効果を発揮します。検索エンジンでの圧倒的な存在感を確立し、ブランド力や集客力を高めることが可能になるのです。マーケティング戦略においては、この2つの戦略的な組み合わせが、大きな成果をもたらします。

 

 

ランチェスター戦略を導入した企業の成功事例

戦闘だけでなく、ビジネス社会での戦いにおいても有効なランチェスター戦略。

実は多くの企業で、すでにこの手法を導入し、新たな顧客層の開拓やブランディングの確立に成功しています。

この章では、ランチェスター戦略の企業導入事例をご紹介していきます。

 

 

 

低価格カットの理容室経営:QBハウス

10分で髪を切れることで有名な理容室チェーンのQBハウス。メニューは「ヘアカット」ひとつのみというシンプルで分かりやすい戦略が、顧客のニーズとマッチし、一時期爆発的な人気を博しました。これまで時間のかかることが当たり前だった美容室志向から、短時間で手早くリーズナブルにカットのみを行いたいというニッチ層を獲得。スタッフの指名や予約制度はなく、店頭のシグナルでおおよその待ち時間を確認。店内入り口付近の券売機でチケットを購入し、順番が来たら、スタイリストにチケットを渡してご希望のヘアスタイルをオーダーするだけという、シンプルで分かりやすい内容と料金が支持されています。

 

 

 

旅行代理店:H.I.S

国内・海外旅行の代理店として有名なH.I.S。しかし、実はH.I.Sは旅行業の国内シェアNo,1ではありません。それでは一体何にランチェスター戦略を活かしたのか。それは長崎にある観光施設「ハウステンボス」の運営です。ハウステンボスは2003年に会社更生法の適用を申請して経営破綻し、2010年からはH.I.S傘下で経営再建を進めていました。

その後、H.I.Sでは、オンリーワン、ナンバーワン戦略と称して日本最大級の冬のイルミネーションイベントを実施。2022年には開業30周年を記念したアニバーサリーイベントや、季節に応じた環境演出に重点を置いた各種イベントが好評を得るなど、テーマパーク事業をけん引しました。

 

 

 

ホテルチェーン経営:アパホテル

全国に述べ680以上のホテルを展開するアパホテル。生みの親である元谷外志雄代表は創業の頃から「ランチェスターの法則」を信奉し、経営戦略にも生かしています。その1つが「西側拠点説」です。ランチェスター販売戦略の書籍を読み、『日本の天気は西から東へ変わっていき、物流のベクトルも西から東へ動いていった。だから西側へ西側へと点を打って包囲陣形をつくるのが日本では成功しやすい』という言葉に感銘を受け、西から東へと市場を開拓し、見事全国制覇を成し遂げました。

 

 

 

コンビニエンスストア:セイコーマート

北海道で生まれたコンビニエンスストア「セイコーマート」。日本のコンビニシェアNo.1はセブンイレブンですが、北海道だけは例外です。20234月末現在、セブンイレブンの店舗数は全国で21,397店に対し、セイコーマートはわずか1,181店ほど。1/20の規模ながら、北海道では店舗数がセブンイレブンを超えています。さらに、北海道は人口あたりコンビニ数1位であり、道民のライフラインとなっています。全国で勝負するのではなく、北海道というエリアに限定し、勢力を拡大していくことで、見事北海道シェアNo,1を獲得しています。

 

 

 

ハンバーグ店経営:げんこつハンバーグさわやか

静岡と言えば「さわやか」を浮かべる人も多いはず。今や静岡を代表する人気ハンバーグチェーン店となり、週末や連休には数時間待ちの行列もできるほど、顧客から支持されているさわやか。元々は「コーヒーショップさわやか 菊川本店」として発祥し、その後主要メニューを牛肉100%・炭焼きハンバーグに絞り込み、「ハンバーグが美味しい店」としてブランドを確立。現在まで全34店舗を展開し、それらがすべて静岡県内でのエリア限定出店となっています。この戦略が功を奏し、『静岡=さわやか』の方程式が生まれました。

 

 

 

ベーカリーストア:ピーターパン

千葉県船橋に本店を置く、ベーカリーストア「ピーターパン」。地産地消を取り入れ、地元食材を使ったパンを開発しています。かつてはピザ屋のフランチャイズにも参入していたのですが、「地元で一番のパン屋を目指す」ことに戦略を変更し、メニューを絞り、常に焼きたてのパンを提供し続けました。メロンパンの1日の販売数が世界ナンバー1を記録。現在では地元民から熱烈に愛されるお店となり、年商23億円の一大チェーン店へと成長しました。

 

いかがでしたか?一度は耳にしたことがある、または利用したことのある人も多い企業ばかりだったのではないでしょうか。上記に挙げた企業以外にも、実に幅広い業種でランチェスター戦略は応用され、実践されています。

ぜひこの機会に、自社に当てはめて考え、この戦略を活用してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

ランチェスター戦略で使えるフレームワーク

規模の小さい中小企業が、市場を生き抜き、大企業に勝つためのランチェスター戦略。

戦局を戦い抜くために、自社の分析に必要不可欠なフレームワークをご紹介します。

 

 

 

SWOT分析

SWOT分析は、組織やプロジェクトの戦略的な評価を行うために使用されるツールです。SWOTStrengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字をとったものです。

 

Strengths(強み): 組織やプロジェクトの内部要素であり、競争上の優位性や特徴的な能力やリソースなど、ポジティブな要素を指します。例えば、優れた製品品質、優秀な従業員、強力なブランドなどが強みとなる場合があります。

 

Weaknesses(弱み): 組織やプロジェクトの内部要素であり、改善の余地や不足しているリソース、技術的な制約など、ネガティブな要素を指します。例えば、効率の低いプロセス、競合他社に比べて弱い面、限られた予算などが弱みとなる場合があります。

 

Opportunities(機会): 組織やプロジェクトの外部要素であり、成長や成功の可能性をもたらすポジティブな要素を指します。市場の変化や需要の増加、新たなビジネスチャンスなどが機会となる場合があります。

 

Threats(脅威): 組織やプロジェクトの外部要素であり、成果や目標達成を妨げるネガティブな要素を指します。競合他社の台頭、規制の変更、経済的なリスクなどが脅威となる場合があります。

 

 

 

プラス要因

マイナス要因

 

 

内部環境

 

 

 

Strengths(強み)

 

 

 

 

Weaknesses(弱み)

 

 

外部環境

 

 

Opportunities(機会)

 

 

 

 

Threats(脅威)

 

 

SWOT分析は、組織やプロジェクトの戦略策定や意思決定を支援するために使用されます。これにより、内外の要素を整理し、強みを活かし、弱みを克服し、機会を最大限に活用し、脅威に対処するための戦略的なアクションプランを立てることができます。

 

ランチェスター戦略を実行するためには、まず自社の状態を洗いざらい可視化し、武器となる強みや、競合優位性を見つけていくことが大切です。

 

 

MECE(ミーシー)原則

MECE(ミーシー:Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)は、情報整理や問題解決において広く使われる重要な概念です。この概念は「相互に排他的(Mutually Exclusive)」と「網羅的(Collectively Exhaustive)」の2つの原則で成り立っています。

 

「相互に排他的」とは、情報や要素を分類する際に、重複がないよう排他的にカテゴリ分けすることを意味します。各要素は1つのカテゴリーにのみ属さなければなりません。

一方の「網羅的」とは、分類の際に情報や要素が漏れないよう、すべてを包括的に取り込むことを指します。対象全体をカバーし、不足があってはいけません。

つまり、MECEでは分類における重複の排除と漏れのない包括性を同時に満たすことが求められます。これにより、情報が明確に整理され、ブラインドスポットを作らずに問題を完全に捉えることができます。

 

たとえば通勤手段を分類する場合、「電車」「バス」「自家用車」「バイク」「徒歩」など、すべての手段をカバーする必要があります(網羅性)。同時に、「電車徒歩」のように2つ以上に分類される重複がないよう、排他的なカテゴリ分けが重要になります。

 

戦略策定における主要課題はたいてい複雑です。MECEの原則に従うことで、その複雑さを体系的に整理し、最適な意思決定につなげることができるのです。

 

ランチェスター戦略においても、MECEは戦力の適切な集中を実現する上で、極めて重要なフレームワークと言えます。

 

 

わかりやすい、ランチェスター戦略の教本5

ビジネスにおいて有効なランチェスター戦略をテーマにした解説本は、これまでさまざまな出版社から販売されています。事例や、図解、マンガなど、わかりやすい書籍がたくさんあるので、ぜひ一度本屋で手に取って見てみることをおすすめします。

 

 

 

ランチェスター戦略 「弱者逆転」の法則/福永 雅文 

 

弱者が強者に勝つための戦略理論体系、「ランチェスター戦略」の真髄と、しっかり儲けて勝ち残るための、具体的な実戦法を、ランチェスター戦略コンサルティングの第一人者である著者が伝授。ランチェスター戦略の真髄を、50を超える豊富な事例で示しながら、個別の戦略・戦術を策定し実行するうえでのポイントはもちろん、導入の際に生じる課題の解決法まで随所で解説しています。

 

 

 

決定版 ランチェスター戦略がマンガで3時間でマスターできる本/田岡 佳子

 

戦略と戦術の違い、差別化と一点集中の突破法、新規開拓の成功法則を一挙解説。その他ランチェスター的「時間管理の方法」や、WEBの世界で戦い抜くにはなど、現在ランチェスター協会 名誉会長である著者が、その理論をわかりやすくまとめた一冊。全項目2ページ構成で、左ページはマンガとポイントで解説しています。

 

 

 

 

まんがで身につく ランチェスター戦略/名和田 竜, 深夜 ジュン

 

弱くても、不利な状況でも、必ず逆転できる。英国生まれ、日本育ちの「販売戦略のバイブル」がまんがで読める一冊。「ランチェスター戦略」を知り尽くした名探偵・才谷と助手・さやかを主人公に、7つの事件に挑みながら、ランチェスター戦略のイロハを分かりやすく伝授していきます。

 

 

 

 

小山昇の“実践"ランチェスター戦略 ~成果を確実に出し続ける科学的な方法/小山 昇

 

著者自らは43年連続黒字、指導企業750社超で5社に1社が過去最高益を実現する、古くて新しい科学的な戦略の実践法を徹底解説。営業に加え、経営、販売、マーケティング、サービス、採用、ネット、社員教育への活用法も。26社の実例も公開しています。

 

 

 

図解で身につく! ランチェスター戦略 (中経の文庫) /NPOランチェスター協会

「ランチェスター戦略」は、"小能く大を制す"つまり弱者が強者を凌駕するために重用されてきた、必勝の経営手法です。本書では、このビジネス戦略における基本的かつ重要なポイントにターゲットを絞り、内容を厳選。図解を使いながら、経営者や管理職の方々はもちろん、これから活躍する若手ビジネスパーソンの方々にもわかりやすく解説しています。

 

 

ーこの他にも、ランチェスター戦略をテーマにさまざまなビジネス書が登場しています。

それだけ注目度の高いランチェスター戦略。古くて新しいこの戦略が、ビジネスの新たな切り札になることでしょう。

 

 

 

 

4回訪問の原則」をスマートに行うには?

新規開拓における4回訪問の原則。

これをすべての見込み顧客に実践するには、工数も時間も要してしまいます。

4回訪問の原則を、より効率的に行うためにはどのような方法が有効なのでしょうか。

 

 

 

ターゲットとなる見込み顧客の創出

最初に効率化したいのが、見込み顧客を生み出すことです。

新規開拓には見込み顧客の創出が欠かせません。さらに、新規開拓を継続するためには、その見込み顧客を継続的に見つけていかなくてはならないのです。

多くの営業は、この見込み顧客の創出に膨大な時間を費やしています。

それでは営業本来の売り上げにつなげるためのアクションに割く時間がなくなってしまいます。ここを効率化できてこそ、ようやく「4回訪問の原則」のスタートラインに立てるのです。

 

 

 

アプローチを突破する、フォーム営業

4回訪問の原則」のスタートラインである、アプローチ。アポ取りもまた、営業にとって負担が多く、なかなか突破できないハードルのひとつです。

テレアポやDMといった、これまで有効とされていた手法では、なかなかアポ率が改善されない中、企業のホームページ内にある『問い合わせフォーム』を活用したDMが高い反応率を見せています。

問い合わせフォームを使ったフォーム営業は、企業側での開封率が高く、キーマンにつながる確率が高いとされています。このフォーム営業を、ツールを活用して自動化させることで、アポ取りに必要な時間と工数を一気に圧縮することができます。

 

 

 

顧客情報を可視化する、顧客管理システム

最後に、「4回訪問の原則」に則り、訪問過程のアクションや相手の反応など、顧客情報を可視化し、一元管理することが大切です。顧客の状態が可視化されることで、テストクロージングの際の判断材料になり、見込み顧客の優先順位付けがしやすくなります。

 

 

現代では営業活動を後押ししてくれる、さまざまな営業効率化ツールが提供されています。

これらのツールを積極的に活用し、メリットを生かしながら営業の負荷を解消し、戦略の策定、実行を経て、自社の利益拡大や成長を目指すことができるのです。

 

 

 

 

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まとめ:ランチェスター戦略で新規営業を効率化

いかがでしたか?

マーケティングや新規開拓など、ビジネスにおいて有効とされるランチェスター戦略。

自社の武器を冷静に分析し、勝てる市場を見極め、局所集中でリソースを投下してこそ、大手企業をも凌ぐ、圧倒的なマーケットを開拓することができます。

マーケティングがうまくいかない、新規開拓が成功しないとお悩みの方は、ぜひ一度このランチェスター戦略を参考に、他社と差別化できる自社の最大の強みを再発見してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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